経験学習のススメ

成功の循環モデル

経験学習は個人の中での学習サイクルを示したものですが、このプロセスをチームや組織でまわしていくように仕組んでいくと、そこにはもっと大きな変化、「成功の循環」が現れます。

成功の循環モデルとは、MITのダニエル・キム教授の提唱した考え方です。
たとえばの(例)でご説明すると・・
私たちは、結果を追い求めたり結果にこだわりすぎると、つい「結果を生み出す行動」ばかりに焦点を当てて解決しようとする傾向にあります。売り上げ(結果の質)が上がらないのは営業活動の効率(行動の質)が悪いからというように。 そうすると、営業部員のモチベーションは下がりネガテイブな思考(思考の質)を生み出し、上司との関係性も悪くなり(関係の質)、さらに結果にも悪い影響がでてしまいます。
これではうまくいくはずがありません。そこで成功の循環モデルに当てはめて考えると・・・

  • まずは関係性の質を上げる(例えば話し合いをするとか、言い分を聞くとか、アドバイスをする等)
  • すると関係性が向上するので考え方が肯定的になり、思考の質があがります。
  • 思考の質が上がると、行動にも良い影響が出てきます。
  • 良い行動の結果として成果がついてくるのです。
  • 良い成果がでると自信もでき、周囲との信頼関係も深まり、当然関係の質も高まります。
経験学習という考え方をチームや組織に取り入れることの効果
  • 経験学習の特徴である「省察的観察」をチームや組織で行うことにより、まず関係性の質が向上していきます。なぜなら、暗黙の中に埋もれていた体験や考えが表にでてくるので、「共有」と「共感」が促進されるからです。
  • さらに、参加メンバーの相互学習を促進するような働きかけを行うと、多様な観点、視点から深いレベルでの気づきや学習がおき(抽象的概念化)、チームとしての思考の質が上がるでしょう。時として自分達の前提思考、フレームワーク、価値観までも塗りかえるような考えや思考を生み出す可能性も秘めています。
  • チームの思考の質が上がれば、その結果とる行動こそ「変革」への足がかり。チームで関わって決めた行動は周囲を巻き込み、変革に向けたチャレンジ(実践的試みと具体的体験)を生み出します。
  • 行動の質が高まれば、結果はこれまでとは異なる、より良い成果を生むことになるでしょう。成果がでることで、関係性はますます向上していきます。